蒸留酒グラッパ生誕の地《バッサーノ》へ自転車でピクニック【北イタリア ホームステイ】

サイクリング

二コラのお家があるのは、ベネチアから60㎞余り北西にある小さな村。

今日は、そこからさらに西の街へと自転車で遠出をすることにしました。

実は先日、二コラが家族や友人から私をどこへも連れて行ってあげていないことを責められていたのです。

出不精なので、家にこもりっきりでも構わなかったのですが、せっかくなのでお出かけすることに。

お出かけしたのはバッサーノ デル グラッパという街。

バッサーノ

二コラ宅からバッサーノまでは自転車で約40分。

バッサーノは、先日お邪魔したヴィチェンツァと同じヴィチェンツァ県にあるのですが、二コラ宅からの方がかなり近いです。

ヴィチェンツァも二コラ宅も、水の都ヴェネツィアと同じ ヴェネト州です。

グラッパ

蒸留酒のグラッパは、この土地の特産品。

またこの地方は伝統工芸が盛んで、緻密な芸術品を数多く生み出しています。

「書く宝石」とも称される高級万年筆 モンテグラッパは、100年以上も前にこの街で創業されました。

イタリアでは初めて万年筆を製造した会社なのだそう。

Montegrappaかっこいいですよね。

中には100万円を超える限定品なんかもあったりして、とても手が出ませんが・・・。

その昔、文具専門雑誌で見かけたきりですが、誕生の地へ来ることができるなんて思いもしませんでした。

ファッションビルやカフェが立ち並ぶお洒落な街。

民家

街の中心地に普通の民家もあります。

ベランダの花

窓辺のお花が鮮やか。

時計台

待ち合わせ場所と言えばこの時計台。

噴水

通りの真ん中にある噴水。

ガラガラのカフェ

ランチタイム前なのでカフェはガラガラ。

街角

夏休みにしては人通りは少なめ。

イタリア人の夏の過ごし方は、街中よりもビーチ派が多いみたいです。

マーケット

色々な食材を売っているお店。

ポルチーニ茸

ずらりと並ぶポルチーニ茸の横になぜかシイタケがひっそりと置かれていました。

ちなみにここに住む知人曰く、この店は品質がイマイチなんだとか。

観光客向けのお店ってことですね。

アルピニ橋

アルピニ橋 (Ponte degli Alpini)。

ポンテヴェッキオ (古い橋の意味) とも呼ばれています。

2017年現在補強工事中です。

工事前のアルピニ橋

工事前はこんな感じです。

向こう岸、橋の東側に見どころは集中しています。

向こう側に渡ったところからもう少し進むと、この街名物の蒸留酒であるグラッパの博物館もあります。

お酒の匂いがして、入る前に酔ってしまいました。ので、写真はありません。

周辺にはグラッパの立ち飲み屋さんもあります。立ち飲み屋さんがまたいい雰囲気でした。

ちなみにグラッパと名乗れるのは、イタリア産のものだけなのだそう。

フランスのシャンパーニュ地方で製造されたものしかシャンパンと名乗れないみたいなものか、と一人納得。

エッツェリーニ城

橋の少し北側にあるエッツェリーニ城。

入場料無料で、市内を望める場所もあります。

エッツェリーニ城その2

お城から下りてまた橋へ。近くの建物に壁画を見つけました。

王族の邸宅

この建物は王族のお家だったのだそう。

自転車

石畳を走る

石畳

火山から流出したマグマをタイルのように敷き詰めた石畳。

うまいこと再利用していますね。同じグレー系でも、よく見るとたくさんの色味があってきれいです。

絞首刑に使われた記念樹

これは絞首刑に使われた木。

戦時中、ドイツ軍によって、この木で処刑されたイタリア人兵士の記念碑として残されています。

兵士を祀る木

同じように兵士を祀る木がこの先にも続いています。

こんなに美しい並木通りですが、痛ましい歴史の記憶が残されています。

実は、上に載せた写真にも戦争の爪痕が。

街角

グレーの建物の壁には第二次世界大戦のときに攻撃された銃弾の痕。

よく見ると、同様に銃痕をそのまま残している壁がいくつも。

バッサノ市街

左側がバッサノ市街。右には公園があります。

住宅街

公園の向こうは住宅街。それからモンテグラッパとモンテアゾローネ。モンテアゾローネは、美味しいチーズの生産地として有名なのだそう。

サイクリング

右の坂をがーッと下っていくと公園。小学生もピクニックを楽しんでいました。

街を結ぶアルピニ橋

お腹が空いてきたので、夕飯前に家路につきます。

最後に、街を結ぶアルピニ橋をパシャリ。川面に映る街とモンテグラッパがいい感じです。

ニョッキ

2時間のサイクリングでさすがに疲れてしまったので、今夜の夕食は、茹でるだけでできあがるニョッキ。

チェダーチーズのフィリングなので、クリームソースとサッと絡めるだけ。

トッピングは馬肉のジャーキーとパルミジャーノレッジャーノチーズ。

イタリアの人に、

「馬肉って食べたことある?おいしいよ!」

と聞かれたことがありますが、

「日本でも私の地元など一部の地域では普通に食べるよ」

と答えるとかなり驚かれました。

個人的には馬肉も鹿もカンガルーもウサギも好きです。