日本最古の神社!大神神社三輪山登拝と山の辺の道

大神神社二の鳥居

かねてから訪れてみたかった、奈良県桜井市は三輪山へ行ってまいりました。

大阪市内からは車で片道1時間ほど。

三輪山(みわやま)は大神(おおみや)神社の御神体です。山それ自体が神様です。

基本は入山禁止。

それが明治になって解かれたみたいです。ですが、登山ではなくあくまでも参拝。御神体である山への「登拝」です。

江戸時代には徳川幕府より厳しい政令が設けられ、平等寺の許可がないと入山できなかった。明治以降はこの伝統に基づき、「入山者の心得」なるものが定められ、現在においてはこの規則を遵守すれば誰でも入山できるようになった。

登拝中、口にして良いものは飲み物だけ。食事は禁止。写真撮影も禁止。木々や石の持ち帰りも禁止です。

神様がいらっしゃるところ、と言うより神様の中で食事は不敬ですし、木々や石の持ち帰りなどもっての他ですよね。

神様の御身体を持って帰るなんてとんでもないことです。

大神神社の御神体が三輪山で、登拝の申し込み、登拝入り口は摂社の「狭井神社」になります。

三輪山登拝について

狭井神社

今回は、大神神社駐車場~大神神社参拝(三輪山登拝:狭井神社)~山の辺の道にて桧原神社まで歩いていって駐車場まで戻ってくるコースです。

最高気温35度超えの中での参拝は体力的にはきつかったですが、御神体である山を歩かせて頂くという体験は中々できるもんじゃありませんし、貴重な経験になりました。

普段の山登りとはひと味もふた味も違う。まあ当たり前ですよね。初体験の登拝ですから。

大神神社第一の鳥居

こちらが大神神社の一の鳥居です。

鳥居の中に見えるのが御神体の三輪山。

この場所に鳥居があるということは大神神社の境内が一つの街になっているようなものですよね。

すごい。

大神神社一の鳥居の真下

車でくぐります。写真はもちろん助手席の妻が撮影。

かなりでかいです。

大神神社二の鳥居

こちらが大神神社のニの鳥居です。

一の鳥居はさきほど車で通過した巨大な鳥居です。

参拝道 史跡大神神社境内

史跡大神神社境内。

大神神社境内案内図

境内案内図です。

大和国一ノ宮三輪明神大神神社

大神神社

御祭神:大物大神(おおものぬしのおおかみ)
配神:大己貴命(おおなむちのかみ)、少彦名神(すくなひこなのかみ)

当神社は、秀麗な三輪山を神体山とする我国最古の神社で、元官幣大社、延喜式内の明神大社二十二社の一社で、大和国一宮、全国各地に祭祀せられる大物主大神の総本社であります。
大物主大神は、大国主神の和魂(幸魂・奇魂)で、大国主神が神代の昔、国造りに労せられたとき、その和魂が現れ、問答の後、自らこの三輪山に静まられたのであり、農工商等あらゆる産業を開発し、常に日常生活全般をお守り下され、顕界・幽界を主宰し給う和の大神であります。
その御神徳は極めて広大であり、古事記・日本書紀・万葉集等の古典により明瞭に伺えます。大和・河内・摂津はもとより、広く全国にわたって篤い信仰を集めています。
山麓には、崇神天皇から推古天皇に至る十三代の皇居遺跡があり、この地は当時の国道一号線とも言うべき山の辺の道を動脈として、飛鳥以前四・五世紀頃の日本の政治経済の中心をなしていました。
境内地は、現在古都保存法による歴史風土三輪山特別地区及び国の史跡に指定されています。

三輪山:標高四六七メートル・周囲一六キロメートル・面積三五〇ヘクタール
三ツ鳥居(国の重要文化財):明神鳥居三基を組み合わせた独特の形式は、古来一社の神秘とされています。
拝殿(国の重要文化財):寛文四年(一六六四)四代将軍徳川家綱公改建

農民、商工業者たの為にあらゆる山頂を開発、常に日常生活をお守りくださる。古代も今も市民から愛される神様なのですね。

大神神社の境内に入ってから気分が高まりすぎて、肝心の拝殿と三ツ鳥居の写真を撮り忘れました。。あまり写真をパシャパシャ撮るような雰囲気ではないのもあったのです^^;

大神神社拝殿のほか、数多くの神社がありますが、今回は三輪山登拝が目的ですので、大神神社では御朱印を頂き、すぐに狭井神社へ向かいます。

狭井神社・久延彦神社案内 くすり道

くすり道。大神神社から狭井神社までの道。道の両側には薬草がたくさん植えられていました。

狭井神社の鳥居

狭井神社の鳥居。

狭井神社石碑 鎮女池

狭井神社の鳥居をくぐってすぐ左手には鎮女池。

鎮女池鳥居

緑が非常にキレイです。社の周りが池になっています。

三島由紀夫の石碑 誌

池のほとりには三島由紀夫の石碑「清明」。

苔 苔その2

苔がとてもキレイ。この日は猛暑でしたが、木陰は非常に涼しく感じました。

大神神社境内の荘厳な雰囲気がそう感じさせてくれていたのかもしれません。

ここから狭井神社に入っていくのですが、狭井神社に入ってからは、写真を撮るのもはばかられる雰囲気で、嬉しそうにパシャパシャ写真を撮るのもどうかなと思ったので控えました。

ですので、狭井神社での登拝受付、三輪山登拝中の写真は一切なし。笑

さすがに登拝道の写真は上がっていませんが、狭井神社内の写真は結構上がっていますので、他のブログを参考にしてください^^

登拝を終えてからここ狭井神社でも御朱印を頂きました。今回は大神神社と狭井神社にて御朱印。

大神神社&狭井神社の御朱印

右が大神神社で左が狭井神社です。

僕はどこでも御朱印をもらっているわけではなく、僕の中で硬派と言えるような神社仏閣のみに限定しております。笑

さて、肝心の三輪山登拝の方はと言いますと。

真夏は厳しかったです。ひたすら上り。急坂です。暑い。湿度も半端ないです。

木々が生い茂っており、登拝道全行程のうち、90%以上は日陰でしたが、それでも暑い。

この日、というかこの夏の暑さが異常なだけだったのかもしれませんが。。

体が重く、体調優れず。標高467mをひたすら上ります。平坦は道は最初の数百メートルだけ。

通常の山登りとはひと味もふた味も違う。登拝自体初体験だったので、気持ちが変に昂ぶっていたのかもしれません。

あまり言葉も発さず、ひたすら心を無にして上りました。

滝のような汗。

ゆっくり、自分のペースで一歩一歩噛みしめるように脚を進めていきました。

貴重な体験ですからね。御神体の中に入って参拝をさせて頂くのです。敬虔な気持ちで臨まなければなりません。

裸足で登拝されている方もいたり、親に連れられた小さな子供もいました。

我々はトレッキングの装いで臨みましたが、それこそ普通の私服でスニーカーやワンピースの方もちらほら。

服装は夏場は人それぞれといったところでしょうか。

登拝に要した時間は往復で1時間40分ほどでした。

登拝申し込みの際に頂戴した、入山の心得と登拝案内図です。

大神神社三輪山登拝案内図

登拝料は300円。

登拝受付にいる宮司さんに登拝ははじめてか?と聞かれます。はい、と答えると登拝に関する注意事項をお伝えくださります。

更に、住所、氏名、代表者の連絡先を届け出ます。

登山、トレッキングではありません。

あくまでも登拝ですから、ルール、マナーは守りましょう!

登拝の出来ない日もあるようですので、遠方から来られる方は日程にも気を付けておかれた方が良いかと。

登拝の出来ない日:1/1~3、2/17、4/9、4/18、10/24、11/23(記事執筆時点)。

三輪山登拝~山の辺の道コース

三輪山登拝~貴船神社~桧原神社~神御前神社~そうめん処森正。

三輪山登拝標高図

入山してからはずっと登りです。夏場は熱中症にならないようにしっかりと水分を摂りながら登っていきましょう。

↓ここからは山の辺の道です。

桧原神社の看板

登拝を終えて狭井神社を出てすぐ右手の看板。

桧原神社まで約20分。暑くてすでに相当フラフラでしたが、なんとかここだけはお参りしたい。

この桧原神社までは有名な「山の辺の道」を通ります。

桧原神社(元伊勢)

桧原神社 由来

桧原神社は元伊勢と言われています。
御祭神 天照大御神さまは初代神武天皇から第九代開化天皇の御代迄、それぞれの皇居でお祀りされておりました。
第十代崇神天皇の時「同床共殿(どうしょうきょうでん)の神勅」によりはじめて皇居から「倭笠縫邑(やまとかさぬいむら)」に遷し皇女豊鍬入姫命に託けて祭られました。
その後、天照大御神さまは永久に静まる所として伊勢の地を選ばれ今の伊勢の神宮が創始されました。
桧原神社はその御神蹟として御奉斎申し上げております。

そしてここ山の辺の道。東海自然歩道でもあるらしい。

東海自然歩道案内図

東海自然歩道は、東京の高尾国定公園より大阪箕面公園までの1,697.2Kmを結ぶ自然の中の歩道です。
奈良県のコースは柳生から曽爾高原までの749.9Kmで、すぐれた自然のなかに文化財の多いところを通っています。
このコースは平坦地と山間地がありますので皆様の体力にあったコースを選んで楽しく利用して下さい。

東海自然歩道って東京から繋がっているのか。昔の人はこの距離を自分の足だけを頼りにして歩いていたとは、恐れ入りますよね。

花神楽

神の初まり 発祥地 げにも尊き 三諸山。

歴史街道山の辺の道 山の辺の道その1

緑に囲まれた小径。涼しい。癒やされます。

貴船神社

ひっそりと。貴船神社です。

蓮の池

蓮の花が咲いてました。

蓮の花

緑が若い。キレイな緑ですね。

石畳の道

石畳。風情がありますね~。真夏でなければもう少し気持ちよく歩けたと思いますが、あるきはじめて10分ほど。

また暑くなってきた・・・

玄賓庵

玄賓庵に到着。

玄賓庵の門 玄賓庵の案内

ここは玄賓僧都が隠棲していた庵で、ここには重要文化財の木造不動明王座像が伝わっています。謡曲で有名な「三輪」は玄賓と三輪明神の物語を題材にしたものです。玄賓は弘仁九年(818年)になくなりました。

桧原神社の鳥居

玄賓庵から5分ほど歩いてようやく到着。

桧原神社その1

三輪鳥居。

桧原神社その2

大神神社末社豊鍬入姫宮。

お参りを済ませて、山の辺の道に戻って三輪駅方面へ。

山の辺の道と雲

日本の夏ですね。

ラムネ

桧原神社すぐ近くにある茶屋でラムネ休憩。

桧原神社ちかくのお茶屋さん

冷やしそうめんやかき氷、ビールなど食べもの、飲み物ともに豊富な品ぞろえでしたが、暑すぎて食べものは喉を通らず。ラムネが旨い。

後少し歩けば、森正のそうめんも待ってるしね!

三輪山遠望

振り返ると三輪山が遠くに見えます。木の枝の間。

山の辺の道ご案内

山の辺の道は、三輪から奈良へと通じる上古の道。大和平野には南北に走る上・中・下ッ道の官道があり、それぞれ7世紀の初め頃に造られた。
上ッ道のさらに東にあって、三輪山から着たへ連なる山裾を縫うように伸びる起伏の多い道が山の辺の道である。
現在、その道をはっきりと跡づけることはできないが、歌垣で有名な海石榴市から三輪、景行。崇神陵を経て、石上から北上する道と考えられている。

7世紀からあった道なんですね。。。日本最古の産業道路でもあるらしいです。

桧原神社のスグ前にあった茶屋もそうですが、人が居ない。

風情があって素敵な道なのに、ここまで足を運んでくる人がいないのには何かわけがあるのかなー。たしかに20分ほど歩くけど、もう少し参拝者がいても良いような気もします。

奈良県及び桜井市はもうちょっと頑張って広報したほうがいいような。笑

こんなに素敵な自然&文化遺産があるのですからね。京都は観光客も多いしそれなりの税収があるのでしょうけれど、奈良県はちょっと厳しいのですかね~・・もったいない。。

神御前神社

神御前神社。ここも大神神社の摂社なのですね。

神の前の神社というだけあって、御神体である三輪山が綺麗に見える。山自体が神様で、ここもまだ境内の中なんだなーということを実感。

神御前神社と三輪山

鳥居の奥に見えているのが三輪山。それにしても、いい天気ですね。

山の辺の道のひまわり

ひまわりも。

山の辺の道からの三輪山遠望

田舎道。奥は三輪山。

普通に民家もあります。御神体である三輪山のすぐそばで生活するってどんな気分なのだろうか。

毎日お手を合わせたくなりますよね。

大神神社の一の鳥居遠望

大神神社の一の鳥居も見えます。

境内の広さが半端ない。

森正

到着!

暑さで食欲なかったのですが、着いてお店に入ったらお腹空いてくるね!

ここまでで登拝も含めて3時間歩いてますからね。

森正の店内 森正の店内その2

店内。クーラーガンガンかと思いきや、なんとクーラーなし!てか、外!^^

長時間歩いていたので汗が吹き出て大変でしたが、他のお客さんはみな涼しげでしたね。

すだれでしっかり日よけしてくれてますし、店内の温度はかなり低くなってたんじゃないかなと思います。

趣のあるお店ですよね。

森正のメニュー

メニュー。

ひやし長そうめん(あわふ・三つ葉・椎茸・海老・みょうが・オクラ)を注文。ビール飲みたいけど運転があるので我慢。

ひやしそうめん

天下の三輪そうめん!!

揖保乃糸の方が好きだけど、やっぱりそうめんは何でも美味しい!笑

喉越し良し。暑さで疲れた体に最高。

お味はお上品。薄味です。おつゆも全部飲めちゃう。飲んでも塩分も大したことないと思われます。そもそも脱水気味なので塩分摂らねばです。

森正の冷やし長そうめん

箸置きもかわいい。何の葉っぱやろうか。

日本一古いと言われている神社にお参りして、古代からある道を歩いて、三輪そうめん食べて、充実した一日になりました。

大阪市内から車で片道1時間というアクセスの良さ。

今回、大神神社の中も全然回れなかったので、また涼しくなったら行ってみたいと思います!

秋か冬の寒い季節の登拝もしてみたい。