日光湯元でリゾバ~小さな家族経営の旅館~

紅葉

日光湯元のリゾートバイト体験談 -19日間で172,312円-

  1. 勤務地:日光湯元
  2. 勤務期間:19日間
  3. 勤務期間内の休日:半休×3回 終日休みは無し
  4. 総勤務時間:160.75 時間 (内残業 46.25 時間)
  5. 業務内容:簡単な料理の盛り付け・料理の上膳・下膳
  6. 時給:1000円
  7. 勤務時間の管理方法:タイムカード打刻 (15分未満切り捨て)
  8. 食事:3食無料 (休日含む)
  9. 交通費:2万円
  10. 休憩時間:切り捨て無し (休憩時間も勤務時間と見なす)
サルが身近にいる日光

10月上旬~中旬が紅葉の見頃となる日光湯元周辺。

シーズン直前に勤務開始したため、渋滞に巻き込まれることなくスムーズに現地までたどり着くことができました。

現地ではまだ紅葉はほとんど見られず、しかし緑豊かで美しい湖畔の風景を眺められます。

現地へと向かうバスでも、景色を楽しむ観光客の感嘆のため息が聞こえてきます。

日光駅周辺には観光客向けの店が並び、どこか懐かしさを感じさせる趣があります。

コンビニも数件ありますが、雰囲気を壊さないよう色味はブラウンに統一されているようでした。

紅葉で有名ないろは坂を過ぎ、続く森林の穏やかな木漏れ日を楽しんでいると、やがて現地到着です。

湖畔前バス停で降り、目の前にある小さな家族経営の旅館でのリゾバです。

責任者である若女将が外出中で不在だったため、大女将に簡単に挨拶をしました。

これから生活する部屋へと案内されます。

紅葉

部屋は元々客室だったもので、お手洗いと洗面所がついています。シャワーはありません。

寝室が2部屋に区切ってあり個室ではあるものの、水回りはもう一人とシェア、お風呂はお客さんが使う大浴場を自由に使える、という形です。

ここは源泉かけ流しの豊富な湯量が自慢で、湯元でも随一ということで、24 時間湧き出る天然温泉に入り放題です。

硫黄の匂いがする乳白色のお湯です。

部屋でベッドと枕のシーツを受け取り、荷ほどきをしていると、お昼ご飯ができたとの連絡が入りました (客室だった頃の名残で、内線電話が部屋にあり、これで連絡が取れるようになっています。一度寝坊した際もこちらの内線電話でたたき起こされました) 。

私が到着したのは午後2時頃だったのですが、長旅でお昼がまだだということを知った先方がお昼を用意してくれました。

食事についてですが、まかない担当の方がいます。

毎日3食が厨房に置かれていて、それを各自部屋に持ち帰り食べるというスタイルでした。

朝食時勤務する場合は、大広間でほかのスタッフと頂きました。あくまで個人的な感想ですが、多くの場合、まかないが口に合いませんでした。

数日一緒に働いた若い派遣社員さんは、「口に合わないから時々こっそり捨てている」と言っていました。

しかし無料で頂けるものに対して文句を言うことはできません。

お客用に用意して余ったお味噌汁やお吸い物、卵は自由に頂けたので、持参した調味料と合わせてしのいだり、徒歩20分ほどのコンビニで買いだめしていました。

食事が済んでゆっくりしていた午後3時半過ぎに再度連絡が入り、帰ってきた若女将とほんの数分話をした後、制服を渡され、4時から勤務開始となりました。

今回は短期ということもあり、集中して稼ぐため、到着したその日からの勤務を希望していました。先方も、その日は特別忙しかったため感謝されました。

着替えた後は厨房に入り、料理の盛り付けと配膳を流れの中で教わり、その後お客様を迎える準備を整えました。

事前に聞いていた通り、修学旅行生の大きな団体が主で、難しい接客などはありませんでした。

ある程度の体力さえあればアルバイト経験が無くともできるような仕事内容です。

他のスタッフは年配の方が多く、融通がきかない点だらけで若い方にはやりにくい部分もありますが、彼らとペースを合わせてのんびりやれるところがよかったです。

出勤は、朝からと午後からの一日2回。

人員不足のため、大きな団体が入ると勤務時間はそれに比例し長くなります。人員不足を、一人ひとりの勤務時間を延ばすことでカバーしている状況です。

事前に派遣会社の担当者から「波がある」旨を念押しされていただけあって、忙しい日と暇な日の差がとても激しい施設でした。

2日連続で客数ゼロの日があり、その翌日は修学旅行の学生が入るため客数170名など、本当に極端でした。客数が多い日はそれに比例して勤務時間は長くなりました。

客数がゼロの日も、前日の片付けや翌日の準備、また普段できない清掃などのため出勤していました。

一日の勤務時間が8時間を超えた場合もしくは、日曜を起算とし、一週間の勤務時間が40時間を超えた場合は残業扱いとなります。

他の多くの職場と同じく25%の割増賃金となるため、残業分に関しては 1250 円です。

私が赴任していた期間は、閑散期の少し前、紅葉のきれいな時期であり、テレビの旅番組などでも取り上げられていました。

さらに修学旅行シーズンだったため、毎日かなり忙しかったです。

一日8時間を切ることはあまり無く、もっとも長い日で14時間勤務となったこともあります (午前6-12の6時間+午後15-23時の8時間) 。

1000円×8時間に加え、1250円×6時間なので、15,500円稼いだことになります。

この時期、スタッフが病気や期間満了により退職したため、全員が長時間勤務を強いられる形となっていました。

11時間以上の日は数回ありました。

休憩時間に関して少し触れます。

上記の勤務時間内で、宿泊客の朝食の片付けのあと、毎日30分ほど朝食時間を兼ねて休憩を取るのですが、その分は差し引かれませんでした。勤務中として扱われ、時給が発生します。

休憩時間の扱いに関しては、赴任先によって異なり、自動的に15分~1時間引かれるか、取得した分を自己申告することがほとんどです。

ここでは実際の休憩時間に関わらず差し引かれないということでしたが、これらは求人票には明記されない部分で、担当者に尋ねても不明な場合があります。

もちろん赴任後には担当者から伝えられますが、あらかじめ知っておきたい場合は担当者から赴任先に問い合わせをお願いしてもいいと思います。

回答には数時間から最長で数日かかる場合もありますので、不明点はなるべくまとめて一回で確認した方が双方の時間のロスを防げます。

当勤務地は、仕事内容は難しくないものの、長時間の拘束という肉体的疲労、館内に住み込みということによる精神的疲労 (館内放送が聞こえる、冷蔵庫や電子レンジが厨房内にしかないなど)がありました。

19日という短期だったのでなんとか耐えられました。

2週間の勤務には、当然観光という目的も含まれていたため、稼ぎたい気持ちはもちろんありましたが、それ以上に休日が待ち遠しくもありました。

日光は日本有数の観光地で、名所がたくさんあります。ここへリゾバに来た目的の何割かは日光の美しい景色を見ることです。

しかし、繁忙期と人手不足、私以外のスタッフが素早く動けない高齢の方ばかりということが重なり、たとえ客数がそれほど多くなくても休みはもらえませんでした。

勤務期間が終わろうかというある日、思い切って社長に休日をお願いすると、翌日と翌々日にそれぞれ半休ずつもらえることになりました (旅館やホテルでは職種にもよりますが、経営形態上丸一日の休みを取ることが難しい場合があります)。

宿泊客は午後から翌朝まで滞在するため、それに合わせた人員の確保が必要となるからです。

丸一日の休みがほしい場合、連休をとる必要があるところもあります。

また、当日予約の可能性がある宿では、当日の朝まで出勤の有無が決定せず、予定が立てにくいなどのデメリットがあります。どうしても外せない予定がある場合は、できるだけ早めに希望休を申請する必要があります) 。

その2日間はお天気にも恵まれ、有意義に過ごし、残り数日間を乗り切るためのエネルギーを取り戻すことができました。

日光駅そばを流れる大谷川

日光駅そばを流れる大谷川。晴れた日はとてもきれいに見える。

日本三大瀑布華厳の滝

そして最終日、その日は午前中までの勤務という契約でしたが、どうしても夕食の際の人手がほしいと言われました。

正直もう十分働いたという気持ちでしたが、観光もできたし、どうせこの日は雨で出かけるにはイマイチな日だし、飛行機も翌日の夜の便でしたので、働くことを了承しました。

出発日の朝、簡単に挨拶を済ませ、日光駅行きのバスに乗り、東照宮に寄り道して空港へと向かいました。

以上が日光でのリゾバ体験です。

滞在中の19日間で私が稼いだ金額は172,312円。

ここから税金などが差し引かれ、手取り額が決まります。派遣会社によって社会保険その他に関する規定が違ってくるため、気になる場合は就業前に確認しましょう。

また、多くの就業先で勤務期間の延長、直接雇用を打診されると思います。

時給はほぼ間違いなく上がりますが、派遣ならではのメリットが失われる可能性もありますので、よく考えてから返事をした方がいいです。

当勤務地では、長期で働いてほしいのはもちろん、関東を訪れる機会があったら、交通費 (東京からだと約7000円かかります) を支給するから週末などの 2~3日だけでも観光ついでに来てほしいと言われました。

友人同士も歓迎とのことでしたので、一応連絡先をもらっておきました。

今後、日本一周などをする時、途中でふらっとお金を稼げる場所があるのは心強いとも思いました。

今回は、海外留学に出かける直前の数週間を利用したリゾバでした。成田までの往復は元々決まっていたので、そこからあまり遠くなく、短期 OK、かつ交通費を多めに支給してもらえるという条件で探しました。

2週間から勤務可能で、交通費一律2万円支給というところが決め手でした。

3ヶ月以上働けるなら、ほとんどすべての勤務地に申し込むことができます。

ビーチリゾート、スキー場、温泉地・・・希望にマッチする条件がきっと見つかります。

留学直前の最後のひと稼ぎにもリゾバは最適と言えるかもしれません。

紅葉

普段の散歩道。色付き始めの紅葉。

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2019年8月10日