イタリアでも日本と同様、牛乳は紙パックが一般的。
イタリアに限らず、ヨーロッパその他の国々では、ロングライフミルクが広く普及しています。
ロングライフミルクは、未開封であれば常温で長期保存が可能で、開封後も1週間くらいなら普通に飲めます。
でも、おいしくないんです。
薄められてるような・・・味も甘味が無く、飲みなれた牛乳ぽくない。
1リットル100円くらいで安くて便利なんですけど、おいしい牛乳とは言えません。
そこでふと思い立って、牧場のミルクを買いに行くことに。
二コラの実家の近くに牧場があるので、お父さんお母さんに会いに行った帰りに寄ってみることにしました。

これは牧場、ではなく郵便局。営業時間が短く (1日4時間くらい) 、すごく待たされます。
今は笑顔の二コラが、このあとプンプンしながら出てきます (笑) 。

牧場に到着。
牧場の前にすごくおしゃれなショップがあり、そこでは自家製のチーズやヨーグルト、パンナコッタなどが売られています。
ショップ前に設置された自販機のような機械。牛乳はここで好きな分量だけ買うことができます。

コインを入れるところ。
10セントから買えて、コインを入れた分だけ牛乳が出てくるので、細かいコインがあった方が便利です。

1リットルで70セントなので、日本円で90円くらいでしょうか。
近所のスーパーの一番安い紙パック牛乳より安いです。
ただしボトルを持参し自分で入れ、さらに自宅で沸騰させる手間がかかります。
なのでこの価格は妥当かな。

この日は出先からの帰り。
普段使っているガラスのボトルを持ってくるのを忘れてしまったので、飲み終わったお水のペットボトルに入れました。

牧場からの帰り道。二コラのリュックに牛乳が入っています。

加熱殺菌しない方がおいしいのですが、そのままだと3日目には匂いや味がおかしくなります。
菌が繁殖するためです。
2日以内に飲み切れる分はそのまま取っておき、飲み切れなさそうな分はその日の内に沸騰させます。

こちらは沸騰前のミルクで作ったカフェラテ。
こんなにもかというほど紙パックと味が違います。
今回、かなり多めに買ってしまったので結局5日経っても飲み切れず。
悪くなる前に残りを一気に使い切るため、カッテージチーズを作ることにしました。

余った牛乳に適量 (このときは25㏄くらい) のお酢を加え

加熱します。
温まってくると、固形物がちらほら見えてきます。
焦がさないよう、ゴムベラで混ぜながら弱火で加熱します。

完全に分離したら

布やキッチンペーパーで濾します。

水が切れました。ぱっと見カリフラワーです。

とりあえずココットに入れておき、夕食にいただきます。
何も付けずに味見すると、ちゃんとミルクの味がします。
かなり淡白な味わいなので、サラダに混ぜたり、ピザのトッピングにするのがいいと思います。
インドではカレーに入っていますね。

濾したあとに残った水分。
けっこうあるので捨てるのがもったいないような気がして、何かに使えないかな~と調べたら、これがホエーというものらしい。
乳清とも言います。買ってきたヨーグルトを開けると分離した液体がありますよね。
あれです。
ホエー豚はこれを餌に混ぜたものを食べているらしいですね。
肉の味や柔らかさについては食べ比べたことがないので分かりませんが、わざわざホエー豚と銘打って売り出されるくらいだから、おいしくて栄養もありそうです。

ちょっと味見してみるとけっこう酸味があるので、蜂蜜を混ぜて氷を入れて飲んでみることにしました。
甘酸っぱさがクセになる夏にぴったりの爽やかドリンクのできあがりです。
せっかく牧場から買ってきたミルク、一滴も無駄にせずに済んでよかった。

二コラはそれほど気に入っていないよう。おいしいのに・・・。
スープに入れてもいいですし、どうしても味が好みでない場合は、コンポストに入れちゃいましょう。
ミネラルたっぷりで健康な堆肥になります。

昼食はシーフードリゾット。ごはん何がいい?と聞かれると必ずリゾット!と答えてしまうあたり、やっぱり日本食が恋しいのか・・・。
本当に恋しいのは白ごはんと海苔ですけどね。

パンは必ず付いてきます。炭水化物の取り過ぎが気になり、せめてと思い全粒粉パンにしました。

夜は二コラの友人に誘われて改装中のお宅を見に行き、その帰りに一杯飲みました。
こちらはイタリアの伝統的なカクテル Spritz (スプリッツ) 。
辛口なのでアペリティーヴォ (食前酒) としてよく飲まれます。
白ワインとソーダにアペロールもしくはカンパリを加えたもの。
レモンやオレンジ、オリーブなどを添えて提供されます。